1997.8 蒼き地平線

ジンバブエ
1997.8 蒼き地平線

15Aガーラットの添乗をした時のことだ。
だいぶ西に傾き始めた太陽も相変わらず強い日差しを投げかけていた。
蒸機列車はひたすら西へ西へと疾走していたのだった。

蒸機のクルーは絵にかいたような、旧アパルトヘイト時代の名残なのか、機関士が白人で機関助士が黒人だったのだ。陽気な彼らたちと旅を続ける。

ジンバブエの8月は乾季で亜熱帯地方の割にはしのぎやすい。高原の為平均気温は15℃ぐらいだ。朝晩は冷え込むし白煙が期待出来る。日中も20℃以下が多い。

テンダーからキャブの屋根に上がってみた。線路はサバンナを一直線に水平線に向かいっている・・・。
心地よい風とブラストの二重奏(ガーラットは走り装置が二組あり、まるで重連もどき)を聞きながら、キャブの屋根に胡坐をかく。       至福の時間が流れていく・・・。

アフリカ訪問にはリスクが伴うが、運を天に任せるしかないのだ。

1997.8 ジンバブエ “夕暮れの斜光線” Baobab Hotel Hwange

ジンバブエ
1997.8 ジンバブエ “夕暮れの斜光線”
大きく描いたS字カーブに、アウトカーブの斜光線と煙です。理想的な構図だと思います。
いかにも、英国人鉄の好きそうなロケーションなのです。
本来なら、もっと高見から撮影したかったのですが、15Aの足回りを見せる為にこの高さにしました。

ジンバブエ
Baobab Hotel Hwange
この撮影地は、欧州鉄の間では“バオバブホテルカーブ”として有名撮影地です。
上記の画面左上の丘に、このバオバブホテルがありました。
90年代中期迄、欧州鉄はバオバブホテルの庭から現役蒸機を撮影することが出来ました。
伝説の“鉄御用達のホテル”です。

『五大陸制覇の夢』
僕はオーストラリア大陸に行ったことがありません。
オーストラリアの現役蒸機は確か日本と同じ1970年代に終焉を迎えたはずです。
現在では、保存蒸機運転も盛んの様です。
僕の世界の蒸機撮影の旅は、中国を手始めに大東亜共栄圏へと進み、南北アメリカ、欧州、アフリカ大陸へと
戦線を広げて、キューバでとうとう力尽きました。
10年以内に『五大陸制覇の夢』を目標に生きていこうと思います。

1997.8 ジンバブエ “南回帰線発” 15Aガーラット

ジンバブエ
1997.8 ジンバブエ “南回帰線発” 15Aガーラット

どこの国でも清々しい朝の斜光線に佇む蒸機は素晴らしいのだ!!

当時、仕事が滅茶苦茶忙しくて、憧れのジンバブエに行く事が出来なかった。
ところがK氏(残念ながら鬼籍)に誘われ8泊9日でジンバブエに行くチャンスが廻ってきたのだ。
どうしてもガーラットを拝みたい。行くしかないのだ!!
マラリア予防薬を服用しガーラットを撮影に行くのだ!!

結果は凄まじい戦果だった。下記の有火ガーラット16輌を撮影出来たのだ!!
14A 2-6-2+2-6-2 №510.515.
15A 4-6-4+4-6-4 №371.394.402.406.414.417.422
16A 2-8-2+2-8-2 №601.603.604.608.611.612.
20A 4-8-2+2-8-4 №730
21世紀の現代でも観光用と炭鉱用にガーラットは数輌だが存在している。
恐らく1997年がジンバブエでガーラットが最後の輝きを放っていた時代であろう。
もう一度行きたい国の一つだ!!

1984年・中国からスタートした“海外蒸機撮影”は留まる所を知らなかった。
20世紀中に撮影するべき、国と蒸機型式と現役色を重視して行動していた。
①パシナ(旧南満州) ②C56(タイ) ③WP(インド) ④15A(ジンバブエ) ⑤キューバ ⑥ジンバブエ
は目標を達成できた。 
中国とインドが圧倒的に多いが、ベトナムは無駄に3回も撮影に行ってしまった。

今後の課題は、今まで現役色を重視した分、欧米の保存蒸機をほとんど撮影していない。
特にヨーロッパは2回(ドイツ・ポーランド)しか行ったことが無く事情に明るく無いのだ。
とりわけかの有名なドイツの01を拝んだことが無い。
果たして僕の生涯の願いは叶うだろうか・・・。
 
プロフィール

高野 陽一

Author:高野 陽一
あなたは鉄道に感動したことがありますか?
いつの時代の、どこの国の、どんな線区の、どんな車輌や情景でもかまいません。
答えは明白です。それはあなたがカメラという映像媒体を通じて、あなたの魂(SOUL)が何かを感じ、あなたの魂(SOUL)をゆさぶった事にほかなりません。だから、あなたも僕も鉄道を今も撮影し続けているのです。
(社)日本写真家協会会員  (JPS)

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