1973.8.22 ----16歳・夏物語---- 吉松行き最終633ㇾ 吉松駅21:46  

九州
1973.8.22 ----16歳・夏物語---- 吉松行き最終633ㇾ 吉松駅21:46

東京を出発して7日目の夜だった。ここまで失敗もあったが、8600・9600・C12・C55・C57・C61・D51・D60とわりと順調に撮影でき天候にも恵まれた。後半戦はC11・C50・C56・C58を撮影する予定だ。但し大きな大きなカズナガ爆弾を抱えているのだった・・・。

日記にはこう記されている。

8月22日(水)晴れ。
 今日も朝からいい天気だ ― 中略 ― 。
なんだよ普通のデコイチかよ面白くねえな(吉松行き最終633ㇾ)。 やることねえしとにかく寝るか。
ガラガラの車内で、真っ黒に日焼けしたガキ鉄三人組は深い眠りに落ちるのであった。

今回の旅は大きな問題を抱えていた。本来なら、あちきと山本シェフとのコンビで九州蒸機を撮影するはずだった。しかし同じクラスの燃料屋のカズナガ君(ボーイスカウト出身)が参加してきたのだ。さしたる疑いもなく参加を許してしまったことが、後に数々の問題を引き起こす結果となる。燃料屋のカズナガ君は鉄ちゃんではないがカメラは持参していた。カズナガ君のセールスポイントは、ボーイスカウトだから体力に自信があるし自然も大好きだ、テントでも寝れるから連れてってよ!!だった・・・。

そんなカズナガ君だったが、東京を出発して7日目で既に「ぼやき&クレーマー」に変身していたのだ。
眠い・腹減った・今日もSL撮るの?・家に帰りたい・・・。困ったもんだ。ボーイスカウト出身なんて屁のツッパリにもなりません。
サバイバル・ガキ鉄修行の方が遥かに過酷で厳しいのです。

揺れる列車の心地よい眠りから、腹が減って三人ほぼ同時に目が覚めたのだ。あちきは、どうやら腹が冷えて目が覚めたらしい。お腹がゴロゴロ言ってるし、糞が出そうだ・・・。

後で気が付いたが、D51のブラスト音と共にガキ鉄三人組の会話が偶然にもカセットテープに録音されていた。
あちき「もうじき吉松だ。俺腹が痛いから糞たれてくる」。カズナガ君「今日はどこで寝るの」。山本シェフ「金が無いから野宿に決まってるだろう!!」。カズナガ君「帰ろうヨ」。山本シェフ「ばかやろう!!」てな具合です。

吉松駅は立派なコンクリートの二階建て駅舎でした。駅前の食堂でラーメン食って空腹を満たし、駅長に駅待合室で寝かせてくれと交渉したが断られてガックリしていると、何故かホームのベンチなら寝ていいよ?そんな変な許可が下りたのだ。
寝場所は肥薩線ホーム。まずは吉松機関区の夜景を撮影後に、ホームの南端にあるベンチでユースホステル用のスリーピングシーツにくるまって、蒸機夜景を見ながら極楽の深い眠りに落ちていくのであった。   

 不定期的に つづく かも・・・。

本日の入場券・田野・青井岳・都城と記されていた。
プロフィール

高野 陽一

Author:高野 陽一
あなたは鉄道に感動したことがありますか?
いつの時代の、どこの国の、どんな線区の、どんな車輌や情景でもかまいません。
答えは明白です。それはあなたがカメラという映像媒体を通じて、あなたの魂(SOUL)が何かを感じ、あなたの魂(SOUL)をゆさぶった事にほかなりません。だから、あなたも僕も鉄道を今も撮影し続けているのです。
(社)日本写真家協会会員  (JPS)

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