特雪の魔力 2話 “氷雪の行軍・深名線特雪”

米坂線特雪撮影の二週間後。またまた前々日に突然会社に、木村氏から電話がありました。
明後日“深名線特雪”走ります。明日の羽田発20:00の全日空75便で出発します。
航空運賃はノーマルで高くなりますが、深名線内でのダイヤや作業区間は全て確認できています。
遠いですけど行きますか?
ハイ行きます。仕事の休みは何とかします。千載一遇のチャンスは逃したくありません。
それでは明日、全日空75便で待ち合わせしましょう。

特雪
94年2月8日(火)
“深名線特雪”特雪427ㇾ 幌加内8:50→朱鞠内11:59(到着後構内除雪)
DD14329[旭川]+ DD14330[旭川]の背合重連。

新雪の急な斜面を慎重にトラバースしながら、泳ぐようにゆっくりと高度を稼ぐ。
北海道特有のパウダースノーが、行く手を阻む。
先頭を行く同行の木村氏は、重い機材をもろともせず、確実にラッセルしながら高度を稼いで行く。
あたかも、雪と戦うことを楽しむかのように。

妥協の赦されない雪との戦いは続く。
やっとの思いでたどり着いた稜線から後ろを振り返る。
雪に埋もれた幌加内川の対岸の鉄路は大きくSカーブを描いている。

雲の間から、時折顔をのぞかせる太陽。新雪のベールに覆われた鉄路は輝きを失っている。
どれほどの時がたったのだろうか。暗雲とともに、ゆっくりと“特雪”が現れた。
谷を挟んで、幽かに聞こえてくる独特のロータリーサウンド。

特雪
多すぎる雪に喘ぐDD14背合重連。投雪は思いのほか遠方へは飛んでいない。
かき寄せ翼から溢れる雪。想像を絶する雪との闘い。
深名線の雪は、本州のそれとはあまりにもかけ離れていた。

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プロフィール

高野 陽一

Author:高野 陽一
あなたは鉄道に感動したことがありますか?
いつの時代の、どこの国の、どんな線区の、どんな車輌や情景でもかまいません。
答えは明白です。それはあなたがカメラという映像媒体を通じて、あなたの魂(SOUL)が何かを感じ、あなたの魂(SOUL)をゆさぶった事にほかなりません。だから、あなたも僕も鉄道を今も撮影し続けているのです。
(社)日本写真家協会会員  (JPS)

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